課題図書紹介『動物化するポストモダン』『ちいさな王子』『春琴抄』

 長らく更新が滞り、大変すみませんでした。

図書委員さんから送られていたレビューを一気にご紹介します📚

最初の2冊は先日確認テストを終えましたが、皆さんよく読んでいて、読了率が高かったのではと思います。読んだ後だからこそ図書委員さんの想いに共感できたり改めて作品の魅力に気づいたりできるのでは…?どうぞレビューもお楽しみください😊

📖東浩紀『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)

📋 この本でデ・ジ・キャラットやAirといった懐かしい名前が出てきたことにノスタルジーを感じつつも、ポストモダンとヲタクを結びつける斬新な考えは目を見張るものがある。特に、データベース消費の考えは現代と対応するものとして印象に残った。

現在では、アニメ、ゲーム、漫画といったサブカルチャーが飽和状態にある。しかし、中身を見てみれば実際は構成が同じ(特に異世界転生系のライトノベル)であることやキャラクターの個性(本文中では萌え)が似通っていることが多々ある。

本文中の例で挙げられた綾波レイを現代において再度考察すれば、『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希、『りゅうおうのおしごと!』の空銀子、『原神』の甘雨、といったようにいくつも挙げられる。キャラクターに"萌える"のではなく、その萌え要素に"反応"しているという点が過去から殆ど変わっておらず、それをアニメの黎明期に見出していることに深く感動した。

この本は確かに2001年の本であり、扱われている作品も非常に古いものが多い。しかし、現代語訳すれば確かに私達の触れている作品に言えるものであり、ポストモダンという漠然とした概念の一つの解釈として素晴らしいものであるため、ぜひ一読してほしい。また、本で触れられている作品(特にAir)に興味が湧いたならば、作品を直に鑑賞することもおすすめしたい。(5組 I・K君)

 

📖サン・テグジュペリ『ちいさな王子』(光文社古典新訳文庫)

 

📋 みなさんも一度は本書の名前を聞いたことがあるであろう、世界的に有名な『星の王子さま』を紹介します。

 この本は、自分の星を出た王子さまが、いろいろな星を旅しながら、さまざまな大人や動物と出会う物語です。旅をする中で、王子さまは人とのつながりや、本当に大切なものについて考えていきます。
  

 私はこの本を読んで、王子さまのことを「めちゃくちゃ不思議な人だな」と感じました。突然変わったことを言ったり、大人たちの考え方を不思議そうに見たりするところが特に印象に残りました。でも、その不思議な言葉や行動の中には、人が普段気づかないような大切なことが隠されているように思いました。特にキツネとの出会いから、人とのつながりや相手を大切にすることの意味を知ることができました。最初は不思議な王子さまだと思いましたが、読み終わった後には、その不思議さがこの物語の魅力なのだと感じました。いままでは考えてこなかった角度から物事を見つめる機会となりました。(7組I・Nさん)

 

📖谷崎潤一郎『春琴抄』(角川文庫) 

 

📋 ときめく恋、甘い想い、切ない愛……古くは万葉集の時代から、恋愛は多様な作品のテーマとなってきました。これを読むあなたも、恋愛リアリティーショーや少女漫画に心躍らせたことがあるのではないでしょうか。

 かつて体験したことのない、刺激的な愛に興味はありませんか?


 『春琴抄』は、大店のお嬢様春琴と奉公人佐助が中心人物です。佐助は、幼くして失明した春琴の「手曳き」を勤めます。春琴の佐助の遇し方は苛烈を極めますが、それでもなお佐助は彼女に心酔し、生涯をかけて尽くし続けます。


 『春琴抄』では被虐的ともいえる愛が流麗に描かれ、これは、春琴の身に降りかかるとある出来事を通じて異様な輝きを放ちます。


 愛とは何だろう?この作品は私たちにこのような問いを投げかけます。(6組K・Rさん)