オペラ鑑賞
新国立劇場にて、「蝶々夫人」を観劇しました。
太陽が照りつける中、校外での現地集合でした。たどり着くまでが本当に暑かった!ですが劇場に一歩足を踏み入れると一転してまるでイタリアに来たかのよう、素晴らしい歌や演奏を堪能しました。2年生はバルコニー席に当たった人たちも。オーケストラ・ピットも見下ろせ、影の指揮者も見え(見えないところでもう一人、ずっと指揮棒でテンポを取っている方がいました)、舞台を支える方達の存在を感じながらの鑑賞でした。
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舞台が映らない写真はOKということで、許可をいただいております |
舞台は明治時代の長崎。曲のあちこちにアメリカ国歌や君が代がベースで使われていて、ピンカートンと蝶々さんの出会いは当時の日本における外交関係がなせることだったのかと思わせたり、時折聞こえてくる越後獅子、お江戸日本橋、さくらさくらの旋律でプッチーニが感じていた日本観を享受したり。当時の日本が占める位置を体感し、また、当時の“逆輸入した日本像”を知れたような思いがしました。
蝶々さん、最期に「あなたのために(命を断つ)」とか真正面から言ったら坊やはトラウマになるよ…とか、坊やがアメリカで育つことが最善じゃないでしょとか、いろいろ言いたくなってしまいましたが😅、それは現代に生きる者だからこそできるツッコミであり、あの結末は「当時生きる人々」の「そうするしかなかった選択」なのでしょうね…😢
15歳の没落藩士令嬢だった一少女が、3年間かけて一途な思いを持ち続ける物語。悲恋と言うよりは、まだまだ封建的な制度の中、社会を俯瞰するすべもない少女の身に起こった悲劇、を見せられた気がしました。
せつなくも透き通った高音で凛と歌う蝶々さん、繊細な音が一つ一つ立ち上がってくるオーケストラの演奏が、本当に素敵でした。
夜はスコールのような大雨でした(びっくりしましたね)が、その前に皆さん帰れたことと思います。
たまには皆で観劇もいいですね!🎻🎺🎼