課題図書紹介 住吉雅美『あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン』講談社現代新書
今年も図書委員さん達によるレビューを届けます! 📖本書は、法哲学の入門書として日常の「当たり前」を問い直す思考を促す一冊です。「カジノは合法なのに賭け麻雀が違法なのはなぜ?」「自分の体はなぜ売れないのか?」など、身近な疑問を通じて法哲学の視点を紹介しています。著者の住吉さんは、法律や常識に対して疑問を持ち、批判的に再検討することの重要性を強調しています。読者は法哲学の面白さを感じ、法律を詳しく学んでいない人にも面白い視点から社会科学を学べる本となっています。また、漫画やアニメの例を交えた独特な語り口調で、難しいテーマでも親しみやすく解説されています。 法や社会のルールに対する新たな視点を持ちたい人におすすめの一冊です。(5組Mさんより) Mさんが紹介してくれた疑問の他にも、「カフェで飲んだコーヒーが熱くてヤケドしたら、お店が悪い?」「インフルエンザのワクチンがわずかしかない時、誰を優先して配る?」等の問いかけが。まずは自分だったらどう考えるだろう、と疑問の答えを用意してから読むと一層面白くなると思います。 また、155ページには奄美大島で動物を原告として起こした訴訟「アマミノクロウサギ訴訟」の話が載っていますね。この訴訟に関わったお一人が、中杉の研修旅行に協力してくださっています。もし現地でお会いできたら、自然と人間の共生についてぜひお話を聞いてきてください。