課題図書紹介(1学期末テスト分)
ブログをだいぶお休みしていました、お待たせしました!これまでのブログ休止期間にもいろいろやっていましたので、おいおい紹介させてください。
期末まであと1週間。今回の記事は1学期期末テスト分の課題図書レビューです📗図書委員さんありがとう!😊
谷崎潤一郎『谷崎潤一郎犯罪小説集』(集英社文庫)
✏️谷崎潤一郎の豊かな情景描写によって、まるで主人公になった気持ちで読み進めることができた。また、どの話も展開が二転三転とし、初見では謎が最後まで読まないと分からないようになっている。例えば、白昼鬼語では、主人公の親友である園村がある殺人事件に巻き込まれたことで園村自身も死んでしまう話だと最初思っていたのですが、実際は、、、というふうにラスト数ページまで飽きることなく読める一冊です。皆さんもぜひ読んでみてはいかがですか。(2組 S君)
村田沙耶香『コンビニ人間』文春文庫
✏️この本は、36歳・独身女性の古倉恵子が、18年間コンビニで働き続けている姿を描いています。
幼少期から意図せず奇行が目立っていた彼女は、マニュアル通りに働くことで「世界の部品」となり、周囲から浮かずに溶け込めていると安堵していました。そんな中、コンビニを見下しながらも婚活目的で新たにアルバイトとして入ってきた白羽という男性が出現してから、彼女の平穏な環境が狂い始めてしまいます。
私たちが普段感じている「普通」という感覚が、見方によってこんなにも不気味に映るものなのかと驚きました。物語に登場する「正常な人たち」が「普通」を押し付けようとしている姿に、知らず知らずに他者に同じようなことをしている自身の姿を重ねてしまう人もいるかもしれません。読んだ後は「普通とは何か」と考えさせられる一冊です。(8組 Iさん)